活動報告 2026.2.1
NAESMP2026 International Medical Director Course
&
Visit to Ryder Trauma Center
(小川医師より)
アメリカ・Tampaで開催中のNAEMSPに参加し、「International Medical Director Course」を受講しました。
このコースは3日間にわたり、「Medical Directorとは何か」という基本から、具体的な役割について学ぶプログラムです。
さらに、Miamiで現在臨床留学をされているACSグループ山口先生の施設Ryder Trauma Center(Jackson Memorian Hospital)を訪問しました。
以下に報告をまとめましたので、共有させていただきます。
NAESMP2026 International Medical Director Course in Tampa, US
1日目(1月26日)
初日は「Medical Directorとは何か」をテーマに学びました。参加者は約300名で、アメリカを中心に、サウジアラビアやカナダからの方々もいらっしゃいました。日本人は竹内教授と私の2名のみでした。
内容としては、Medical Directorの役割、米国EMSとDispatchの仕組み、他機関との連携、教育プログラム、テロや多数傷病者事案への対応、心停止患者への対処などが含まれ、日本との違いを強く感じました。
また、実際の事例を用いた小グループディスカッションも行われましたが、考え方や背景が異なるため、議論は非常に難しく感じました。米国でのMedical Directorの責任の重さには驚かされました。
2日目(1月27日)
2日目は、Medical Directorの責任の大きさや訴訟リスク、救急隊員への指導方法、適切な救急搬送に必要な戦略などを学びました。
また、具体的なケーススタディや全体でのワークも行われました。この日は特に、Medical Directorとしての覚悟や重責について深く考えさせられる内容でした。
3日目(1月28日)
最終日は、小児EMS、政治との関わり、EMSの財務問題についてのワークショップが中心でした。
特に、AED購入時の財務計算や経費削減のシミュレーションは、非常に実践的で難易度が高かったです。
こうした計算をMedical Directorが行う必要があることに驚きました。
<全体の感想>
3日間を通じて、米国におけるMedical Directorの役割や立場、そして複雑なEMSシステムについて深く学ぶことができました。
参加者との交流を通じて、各国のMedical Directorの考え方や責任感にも触れることができ、大変有意義な経験となりました。
ただし、英語での講義が朝8時から夕方5時まで続き、さらに時差ボケもあり、かなり体力を消耗しました。
来年は2024年1月11日から3日間、テキサス州オースティンで開催予定です。Medical Directorに興味のある方は、ぜひ受講をご検討ください。複数人での参加をお勧めします。
特に若手の先生方やMC関連の業務に携わる方には、非常に学びの多い機会となるはずです。
Ryder Trauma Center in Miami, US
Miami international ariportに到着すると、山口先生がBaggage claimで待っていてくれました。
久々に異国の地であった山口先生、元気そうで何よりでありました。
Miami市内を車でHotelまで連れていってもらい、その日はCuba Restaurantでキューバ料理で舌鼓を打ちながら、山口先生の近況を伺いました。
日が明けて、朝からHotelに迎えに来ていただき、DowntownのRyder Trauma Centerへ。
アメリカの病院は一つの建物に全ての科が入っているわけではなく、各Pavilionで分かれているような感じです。
Trauma Departmentと ER Department totalで年間100,000件の救急車をとっているということでひっきりなりに救急車が来ているような状況で、山口先生の部門は外傷のみに特化しているということでありました。
交通外傷、熱傷、刺創、銃槍などあらゆるものが来るようで、外傷初療室に収容し、診療するというスタイルです。
勤務は24時間の勤務、明け、休みというシフトになっているようで、完全に担当が決まっており、非常にシステマティックになっています。
アメリカらしい分業システムは進んでおりました。
山口先生のBossにお会いすることができるということで、竹内先生と共にBossとお会いし、山口先生が頑張っていることを伺いました。
その後ヘリポートにBossに連れていっていただき、いろいろなお話をさせていただきました。
実際分業化はアメリカは進んでいるものの、やっていることは救急外傷診療であり、非常に多くの症例を経験しているという印象でありました。
カンファレンスの状況や当直室、そのシステムなどを伺い非常に楽しかったです。
その後フロリダ南部の湿地帯からキー・ラーゴに一緒にいき、マングローブを含め、非常に素晴らしい風景を拝見することができました。
今回の訪問で、成長した山口先生、いろいろなマネージメントをしている山口先生を見ることができました。久々にお話しし、とても頼もしく思いました。
今後の国際イベントに対しても横浜市大救急医学教室から積極的に参加し技術・知識の向上に励んでいます。
海外学会の出席・発表・講習などによる資格取得を勧めています。
興味のある医学生・専攻医・医師の皆様気軽にご連絡いただければと思います。