活動報告

 活動報告  2025.9.15

第58回神奈川MCLS標準コースを開催しました


2025年9月14日横浜市立市民病院にて第58回MCLS標準コースが開催され、当教室コース責任者:小川医師、コース運営責任者:吉田救命士が務めました。
局所災害・多数傷病者発生事案に関する初動から現場安定化までどのような対応をするかを学ぶコースです。以下小川医師より報告です。


2025年9月14日横浜市立市民病院におきましてMCLS(Mass Casualty Life Support)コースを私小川がコース責任者、吉田救命士がコース運営責任者として開催いたしました。

 

朝9時から17時頃まで災害に関する初動からDMAT隊到着までの各機関の動きや考え方を学びます。
今回のコースは、神奈川県を中心に計36名(6ブース運営))、医師・看護師・救命士・救急隊・警察官・機動隊・薬剤師・臨床工学士が受講生として参加し、刻々と変わる状況に応じた行動をDiscussionします。
この神奈川県MCLSの特徴は、警察官が参加してくれることが他との大きな違いかと思います。

しかし、MCLSコースはとても人気があるコースであり、今回は募集が始まり、すぐに参加希望者のエントリー多数で募集終了になってしまったようです。
DMAT研修では病院関係者しか参加できずに医療を中心とした災害の考えを学べますが、MCLSは救助や交通整理・野次馬対応・危険区域内での活動などを学び意見交換をすることができます。
START法やPAT法などトリアージの実技などもあり、一日中色々な講義・実技で学びました。


コース運営でたくさんの医療従事者・消防・警察の方々と一緒に行動することが多いのですが、この「顔の見える関係」の構築は災害時に必ず役に立つと思います。
毎回参加し、考え方などを自然と共有することで有事の際の力となると考えています。

今後もこのようなコースを開催させていただき、30年以内に来ると想定されている南海トラフ地震や豪雨などで日本中で生じている自然災害・局所災害に関してもしっかりと備え、いざ実災害の際にはしっかりと動けるように、関係各所との信頼関係を構築していきたいと思います。
お世話になりました世話人の皆様、インストラクター・タスクの皆様、参加いただいた受講生の皆様に感謝をいたします。
また会場の準備などをしてくださいました横浜市立市民病院高橋先生、山縣先生に深謝いたします。

 当教室には災害時にいつでも活動できるような研修やトレーニングを随時行っており、DMAT隊員・YMAT隊員・MCLS資格保持者も多く在籍しています。
2024年1月1日に発災した能登半島地震にも多くの教室員を派遣し、現場を経験しています。その経験を活かして後進に指導していく体制づくりが構築されています。
 
神奈川県でもいつまた災害が発災するかわかりません。「その時」に動ける人材育成も我々横浜市大救急医学教室の使命の一つです。このような大規模実働訓練の反省を生かしてよりより体制整備に尽力してまいります。
 重症患者の治療に加えて「災害医療」に興味がある若手医師の皆様、お気軽に横浜市大救急医学教室までお問い合わせください。

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