活動報告 2024.10.28
横浜マラソン2024に多くの教室員が救護班として参加しました。
横浜市立大学救急医学教室では、先日の横浜トライアスロンフェスティバルなど地域のスポーツイベント・マスギャザリングイベントの救護班として参加し、その大会の安全な運用をサポートしています。
2024年10月27日横浜・みなとみらいをスタート地点とし、横浜ベイエリアを疾走するという横浜マラソン2024に当教室の多くの教室員が医療救護班として参加し、救護活動を行いました。
これまで横浜マラソンは2015年フルマラソンになって以来、雨天中止やコロナの影響などで6回開催されています。参加者は約28000人という非常に大きなますギャザリングイベントです。
我々の教室は、そのマラソン大会の安全を守る救護班として競技開始当初から医療救護班として活動を行っております。
マラソンは気軽に始められる健康維持のためのスポーツとして年々競技人口が増えている反面、命を脅かすような怪我や病状を作り出す可能性があり、安全性の確保がマラソン大会成功のためには必要となります。
2015年から現在まで3名の心肺停止ランナーを含め、大会中の脱水・熱中症・外傷の方などの対応をしております。幸い心肺停止ランナーの方々は後遺症を残すこともなく現場で蘇生し、通常の生活に戻られています。
その万全を期すべく、横浜マラソン医療救護体制を横浜全体で構築し、その安全性を担保し、より安全なマラソン運営に寄与してきています。
本年(2024)は曇り・晴れの天候が予想されておりました。朝から過ごしやすい気候でありましたが、気温が高くなることが予想されており、脱水・熱中症などに注意が必要であろうと考えておりました。
朝8:30のフルマラソン開始前にスタッフは集まり、本部および14ヶ所の各救護所に現地医療スタッフを配置し、ボランティアスタッフとともに医療体制を整え競技に臨んでいます。
横浜マラソンのコースの特徴は、他のマラソン大会にないup-downがあり、風の抵抗を受けやすい高速道路上を疾走するという過酷なものであります。
高速道路上はちょうどマラソンできついとされている30km付近を中心に、全身のつり・動けない・脱水などのランナーが多数いらっしゃいました。場合によっては、救急搬送されたランナーの方もいらっしゃいました。
救護所対応だけでなく、ドクターランナーとしても教室員が参加し、途中で倒れそうになっているランナーを救護し、救護所に連れて行ったり、救急搬送を手伝ったりコース上でも救護体制を形成していました。
また、ゴール後に倒れ込む方・調子が悪くなってしまう方もいらっしゃり、パシフィコ横浜に開設された救護所で医療スタッフの介入を受けて元気に帰られる方、医療機関対応が必要な方の判断をしておりました。
今年は例年よりも若干気温が高く、ランナーにとっては非常に過酷な条件であったかもしれませんが、幸い心肺停止ランナーもいらっしゃらず、病院搬送症例はいらっしゃいましたが、周囲に待機する受け入れ先病院の先生方の協力もあり、超重症に至らず、無事マラソン大会を終えることができました。
今回のマラソン大会も支えてくださっているスタッフ・ボランティアスタッフ、協力近隣医療機関の皆さん、当教室の各施設で勤務をして支えてくれているスタッフのお陰です。
今後も更なる医療体制の充実と安全な運営に協力していければと思います。
過去にはラグビーワールドカップ2019、東京オリンピックなどの国際スポーツイベントの大会運営に携わり、横浜八景島トライアスロンフェスティバル、横浜マラソンなど地域の大きな大会でその安全を守っています。
ご興味がある方はぜひお気軽にお問い合わせください。