活動報告 2025.4.19
トラウマ&REACTシミュレーション開催
2025年4月17日横浜市立大学附属市民総合医療センター高度救命救急センターにてトラウマ&REACTシミュレーションを行いました。以下渡邉医師より報告です。
当院は横浜市の「最後の砦」として、様々な病態を有した重症患者が昼夜を問わず、救急搬送されます。
横浜市立大学附属市民総合医療センター高度救命救急センターでは重症外傷に対応するために新たな取り組みであるREsuscitative Advanced imaging for Critical care sTrategy(REACT)を開始し、重症外傷に対してより早くアプローチするような取り組みを行っています。


今回のシミュレーションにつきまして以下に提示いたします。
【概要】
2024年3月より運用しているREACTコールの流れの確認に重点を置き、トラウマコール+REACTコールのミニレクチャー後に仮想患者を用いたシミュレーションを実施しました。
【内容】
シミュレーションでは、ブリーフィング、ラピッドインフューザーの準備から初療、実際の患者のCTを用いた読影、そしてチーム内コミュニケーションまでを一連の流れで行いました。


【振り返り】
シミュレーション後にはプレイヤーや参加者を再度集め、デブリーフィングを実施しました。特にコミュニケーションに関する反省点や指摘が多く挙がり、より効果的な双方向コミュニケーションのための改善点を全体で共有しました。

具体的な課題:
リーダーが全体に読影結果を伝えていても、実際の現場では情報が十分に伝わらないことがある |
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一方向性のコミュニケーションとなりがちである |
左右の所見の誤認が発生する |
また、今回は頭部+体幹部外傷に対する穿頭術と体幹部止血術を行う症例を選定したため、特に穿頭術に関する振り返りも行いました。
【参加者】
医師(研修医、学生含む)、看護師(初療、手術室等)、放射線技師、輸血部、救命士など総勢60名弱の方々にご参加いただきました。
外傷診療への関心と熱意を感じ、大変有意義な研修となりました。