活動報告

 活動報告  2025.3.5

看護師向けPOCUセミナー報告


第75回救急学会関東地方会においてセンター病院EICUの看護師が4年前から取り組んでいるUltraNS(看護師が超音波を患者アセスメントに用いる研究)の一環として、今学会主催の日本大学救急:大屋先生にご協力いただき看護師向けのPOCUSセミナーを企画・開催しました。
以下コース責任者谷口医師より報告です。


UltraNSプロジェクトに関するご報告

先日開催された「第75回救急学会関東地方会」において、当センター病院EICU(高度治療管理室)の看護師が4年前から取り組んでいる「UltraNS(看護師が超音波を患者アセスメントに活用する研究)」の一環として、日本大学救急医学の大屋先生のご協力を得て、看護師向けのPOCUS(Point-of-Care Ultrasound: ベッドサイド超音波診断)セミナーを企画・開催いたしました。
セミナーでは、救急ICU所属の看護師6名が講師となり、15名の受講者に対し、膀胱容量評価や末梢血管確保に関する講義および実技指導(ハンズオン)を行い、大変好評をいただきました。
また、当日の午前中には学会発表も行われ、「集中治療室における末梢POCUS導入前後の看護師による末梢静脈路確保率の比較」をテーマに、UltraNS導入前後における看護師の成果を比較検討しました。結果として、医師による末梢静脈路確保の割合が34%から9%へと減少し、タスクシフトによる業務負担の軽減という有意義な成果が報告されました。この研究はEICUの今長谷看護師が発表を担当しました。


センター病院におけるPOCUSの取り組みと今後の展望

POCUSは、2010年にNEJM(New England Journal of Medicine)で取り上げられて以降、当初は医師が主に担っていましたが、近年では看護師の活用も注目されています。当院では全国的にも珍しく、ユニット全体でPOCUSに取り組む体制が整備されており、これは大学病院系ではない医療機関として非常に貴重な試みです。さらにセンター病院看護部の全面的な支援のもと、今年3月には看護師専用のポータブル超音波装置14台が新たに導入され、救急ICU以外の現場にも教育と実践の場を広げる計画が進んでいます。
このUltraNSの取り組みは、2024年4月から2年間にわたり、医療専門誌「Emerlog」に連載されており、今後さらに注目を集めることが期待されています。(リンク先:https://store.medica.co.jp/journal/06.html

チーム医療と多職種への教育の重要性

救急医療の現場では医師だけでなく、看護師、救急救命士、放射線技師など、さまざまな職種が協力し合う「チーム医療」が不可欠です。当院ではPOCUSを多職種で活用する文化を根付かせるべく、教育の拡充にも力を入れています。タスクシフトの推進に加え、この取り組みは各職種のスキルアップ(リスキリング)にもつながる重要なステップです。
さらに今後は、救急隊員への教育の実施も視野に入れ、POCUSの活用範囲を拡大していく所存です。この活動が地域医療の向上や横浜市大のプレゼンス向上に寄与するとともに、新たな研究テーマとしての可能性も広げることを目指しています。

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